アップル系と呼ばれてアクセサリーiPad

iPad+ペンの手書きを快適にする3点セット

連載:イトウアキのアップル系と呼ばれて(第10回)
カバーと保護フィルムとペン先のお話

スマホはiPhone、パソコンはMac、仕事先にはiPadを持参し、移動中はAirPodsで音楽を聴いているけど「別にアップル好きじゃないです」と言い張るライター伊藤朝輝がつづるアップルライフ。今回は、Apple PencilをiPadで快適に使うための3点セットを紹介する。

今年の4月に登場した新しい9.7インチiPadは、税別3万7800円からという低価格にもかかわらず、Apple Pencilに対応しているところが最大の魅力だ。iPadを仕事に使うなら、Apple Pencilを買わないという選択はないと思う。Apple Pencilがあればできることが増えるし、ほかのタッチペンの存在理由を疑ってしまうほど出来がいいからだ。税別1万800円とちょっと高額だが買って損はない。

筆者は、昨年の6月に発売された10.5インチiPad Proに、Apple Pencilを組み合わせて使っている。1年ほど試行錯誤して編み出した、Apple Pencilを快適に使うテクニックを紹介しよう。もちろん新しい9.7インチiPadにも応用できる。

Apple Pencilは指が疲れる
Apple Pencilは鉛筆を手本にしてデザインされたらしく、ペンの軸自体が細い。新品の鉛筆と同じくらいの長さだが、鉛筆ほど軽くないので、重心が上に位置している。さらに軸の表面はプラスチックで滑りやすい。何が言いたいかというと、かなり「持ちにくい」のだ。

デザインはかっこいい、性能もバツグン。だけどユーザーに不便な使い方を強いる。アップル製品にはそんなものがたまにある。そんな「ツンデレ」なところもけっこう好きだ。

ちょっとしたメモ程度であれば気にならないが、イラストを描いていると指が疲れてくる。持ちにくいApple Pencilを安定させるために、必要以上に指先に力が入っているからだ。

そこでシリコーン製のカバーを装着してみたところ、ペン軸がサインペンぐらいの太さになり、指先が滑りにくくなってホールドが楽になった。しかもApple Pencilが机の上から転がり落ちてしまうこともない。

また、ペン尻のキャップはシリコーン製のカバーごと少し引っ張れば外せるため、カバーを着けたままで充電できる。しかもキャップはそのままカバーに収納されているので、外したキャップをどこに置くか悩むといった問題まで解決できた。

Apple Pencil用のカバーは、筆者が購入したシリコーン製以外に、アルミ製、プラスチック製のものもある。シリコーン製が最も安く、800円前後。アルミ製は3000円以上する。滑りにくいという点ではシリコーン製が一番だが、経年劣化で伸びてくるので、1年経過した現在はやや緩んでフィットしなくなってきた。次はアルミ製を試してみようと思う。

Apple Pencilにシリコーン製のカバーを装着するとちょうどいい太さになり、長く使っていても指が疲れにくくなった
シリコーン製のカバーのおかげで、机の上に置いても転がりにくい
充電の際には、キャップをカバーに収納しておけるので、なくす心配がない

保護フィルムを貼ると書きやすくなる
iPadの液晶面はツルツルしているため、Apple Pencilとはいえ紙とペンの書き味には程遠い。しかしこれは「ペーパーライク」と呼ばれる樹脂製の保護フィルムを液晶面に貼ることで改善できる。ペン先に適度な摩擦が生まれるため、かなり書きやすくなるのだ。液晶面に直接タッチしないので、コツコツという音も気にならなくなった。

ペーパーライクの保護フィルムも複数のメーカーから発売されており、価格もまちまちだ。筆者は2種類しか使ったことがないのだが、書き味はそれぞれ異なる。価格が高ければいいというわけでもなさそうなので、好みに合うか試してみるしかないだろう。

残念なのは、フィルムの表面がマットなせいで、見た目が白っぽくなることだ。しかし、電子書籍などは反射が抑えられるため、かえって読みやすくなる。ページをめくる際のジェスチャーも、紙のようなさらりとした感触が指に伝わってくる。この点は個人的に気に入っている。

実は、iPadの画面には滑り止めと反射防止のためのコーティングが施されている。保護フィルムを貼ると、どちらの効果も得られなくなるのだが、筆者はiPadでApple Pencilを使うならペーパーライクの保護フィルムは必須だと思う。

「ペーパーライク保護フィルム」をiPadの液晶面に貼ると、Apple Pencilの書き味が紙と鉛筆の組み合わせに近くなる

ペン先がすり減ってしまうのは仕方がない
ペーパーライクの保護フィルムは表面に適度な摩擦が生じる分、Apple Pencilのペン先の減りが速くなる。半年ほど使ったところで内側の素材が見えてきたため、予備のペン先に交換した。

タッチペンのペン先がすり減ってしまうのは仕方がないこと。消耗品なのだ。ペン先がすり減るのが嫌ならペーパーライク保護フィルムを使わないという選択もあるだろうが、個人的にはペーパーライク保護フィルムなしのiPadライフには戻れない。ペン先を半年に1度交換するほうを選ぶ。

ペン先がすり減ってくるにつれて書き味も落ちてくるので、気になったら交換したほうがよさそうだ。Apple Pencilのペン先は「Apple Pencilチップ」という名前で純正品が販売されている。4個入りで税別2200円だ。

すり減ってしまったペン先。黒っぽい内側の素材が少し顔を出している
Apple Pencilには予備のペン先が1つ付いてくる。新しいほうが明らかに書いていて気持ちいい(奥はすり減ってしまったペン先)

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