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| 10/11(fri) |
| ●しょせんバブル期に頭数揃えで採用されたSEの言ってることです |
| 関心空間にネタを書いてしまい書くことが無いので、8日の話の続き。 その後、異動の時期に私は営業支援的なことをする部署に移ることになった。たとえばこれから営業が売ろうとしているシステムをユーザ先でプレゼンしたり、ユーザの実データを使ってサンプルを作ったりするような仕事。なんちゃらワールドとか、なんちゃらフォーラムなんていうコンピュータシステムの展示会に、自分が担当するシステム(ソリューションなんて言い方をする)を展示してデモをしたり質問を受けたりするというのもあった。これもSEなんですな。これがとても自分には合っていた。面白いプレゼンをすればお客は食いついてくるし、わかりやすく説明できれば興味を持って聞いてくれる。サンプルシステムを作るために、その業種特有のデータ分析の方法をどう盛り込むか考えてあげる必要があり、それも楽しかった。そのあと営業から「あのお客、取れたよ」と言ってもらえるととてもうれしかった。相変わらず受注の金額には興味が無かったが、自分のがんばりたいと思うことと会社が自分に求めることが一致していたのだと思う。酒の場で言ったことで上司が考えてくれたらしかった。もっと早くその仕事をやれていれば、今でも会社にいたのかもしれない。ただ、まぁ、ずっとそれをやっていられたかどうかもわかんないので、わかんないけど。 それまで自分は、やっている仕事が面白くないのは、その仕事のテクニカル的な知識が足りないからだと考えていた。もっと勉強して理解すればいいのだと思っていた。だから会社にはいつも「がんばります」と言っていたのだ。他の仕事をしてみたいかと聞かれたら「いずれはやりたいが、今やっていることを極めてからにしたい」と話していたと思う。何をどこまでやれば極めることになるのかもわからないくせにだ。 わからないことに対処していくのが仕事でもあるのだから、SEをやっている限りわからないことが無くなるはずがない。今思うと、受験のための勉強をしてきた人間が、仕事も同じようにとらえているような感じでなんだか情けない。自分の場合はそれに固執せず、いろいろなことをやらせてもらえるように早くから動いてみるべきだったのだと思う。 と泣き言っぽいことを書いているけど、自分がダメなSEだったとは思ってないよ。やるべきことはきっちりやって、期待以上のことをしていたつもり。 最終的に自分が面白いと思える仕事ができるようになったのだけど、昇進のためにやらなくてはいけないことが面白くなかった。面白くないけど、がんばらなくてはならなかった。ノーベル賞の田中さんみたいに昇進を拒むというのもありだったのもしれないけど、そのころライターをやり始めて2年はたっていて、このままだとどっちもがんばれないと思った。それで、どっちを取るかをちゃんと決めようとしたときに、いろんな上司に仕事をやっていて何が面白いか聞いた。その結果、本を書くほうを選びました。考えてみればこれまでも面白いと思ったことしかやって来てないので、自然な流れではあります。SEになったのも、コンピュータが面白かったから仕事中もコンピュータに触れるSEになったのだけど、今じゃ何やっていてもコンピュータに触ってられるからなー。 |
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