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00/10/28-29
あっちにいったりこっちにいったりやんわりしかられたり
 打ち合わせのあと、会うのが2回目の友人とその友人(初対面)の三人でちゃんこ屋に行った。しょうゆを頼んでしまったが、次は味噌にしよう。

 その日は友人の部屋に泊めてもらった。片づいているわけでも散らかっているわけでもない普通の部屋。そんなところに通してもらうとなんだかうれしい。落ち着く。ハブラシを買ってきてくれて、パジャマまでかしてくれた。
 最近外泊マニア。おれはどこに住もうか。おれんちもそういううちにしたいものだ。実を言うと、実家はそういううちなのだ。

 夕方、また打ち合わせ。友人宅から直接出かけ、頼んでいたイラストを受け取った。
 打ち合わせ中、横浜にいるというなるさんから電話をもらい、打ち合わせのあと桜木町で落ち合った。「馬車道十番館」というところにあるバーに行きたいそうだ。馬車道のバーは全然知らないので、かなり迷った。馬車道自体をおれが良く知らなかったということも原因。
 そのバーは進駐軍を相手にしていたころからあるというとても伝統のありそうなバーで、nerさんお勧めのバーテンダー金山氏も伝統のありそうなベテランだった。入り口から緊張してしまった。寿司屋もそうだけど、こういう感じは苦手だ。客もおれたちのほかには1人しかいなかったし。でも、オールドファッションは美味しかった。そのあとのサイドカー。なるさんは美味しいと言っていた。おれはサイドカー自体初めてだったから、これからはじまる。
 なるさんが席を外したとき、カウンターのおれたちとは反対の端に座っていたお客が、話しかけてきた。
「酒を飲むときのマナーをひとつ教えてあげよう。上着は店に入る前に脱いで手に持って入ってくる。自分が飲んでるそばで、バサバサ脱がれたら嫌だろう」
 そうかもしれない。おれは確かに中に入ってから脱いだ。逆の立場だったらクイッカマンに変身していたかもしれない。反省して由緒正しいバーはしばらく自粛しようと思う。なるさんの前でおれに恥をかかせないために、おれがひとりになった瞬間を狙ったのだとしたら、やはりじっくり考えるべきなのだろう。

 馬車道十番館のバーのあと、腹にたまるモノが食べられて、かつ、なるさんをもう一軒バーに連れていってあげたかったので、中華街の「ケーブルカー」に行った。おれはここのピタサンドが好き。久しぶりにギブソンなんてものを頼んでみた。実は十番館で頼みたかったけど、頼みづらくなっちゃってやめちゃったやつ。そのあとはビールばっかり。

 店のシャッターが降りた夜の中華街、元町を歩いて抜けて、石川町から帰った。

 あまり寝ていないはずなのに、いろいろありすぎて、朝まで眠れなかった。

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