Quickca Report Feb 26 1998
電車で足を組むな-->足組奇怪人クミクラス登場

の電車、ラッキーにもおれの目の前の席が空いた。満員電車で空いた席を目の前にして、立っている人がいるが、あれは座って欲しい。その人のスペースが空く分、立っているおれたちが楽になるから。
 おれはそういう理由もなく、ただただ座りたいので、座った。
 隣の男が足を組んだ。しか靴の裏をおれの方に向けて。隣に人がいるのに足を組むとはなんて非常識な。
「会えてうれしいよ、クイッカマン。私は足組奇怪人クミクラス」
「きさま、奇怪人か? チェーンジ、クイッカマンセットアーップ!」
 目には目を、歯には歯を、そっちがその気ならこっちはこの気だ!
「クイッカ足組みっ。ほらほら」
「や、やめろ〜、おれのズボンが汚れるじゃないか〜、うぐぐぐ」
 クミクラスは額から脂汗を流している。
「ク、クイッカマン。おまえは、悪を倒すためなら、悪の力さえも利用するというのか…」
 ちゅどーん。
 電車は東京駅に到着した。これからエスカレーターの列に割込むヤツらと戦わなければならない。そうさ、クミクラス。正義のためなら、悪にもなるさ。