Quickca Fight Sep 19, 1997
久しぶりの青空
-->台風19号奇怪人タイ風トーサン
-->台風20号奇怪人タイ風カーサン登場

だ体調が良くなく、午前中はたいてい腹が痛い。今日は午前休暇をとった。

 昼、外に出ると久しぶりに青空が見えた。
「秋ノ空にナリマシタネェ」
 空を見上げていると、そばに初老の夫婦が立っていた。
「今年ノ夏ハ大変デシタネェ、クイッカマンサン」
 エスニックな日本語だ。
「なぜ、ぼくのことを知っているんですか? 」
 相手が丁寧なのでこっちもそうなる。
「私ハ台風19号奇怪人、タイ風トーサンデス」
「私ハ台風20号奇怪人、タイ風カーサンデス。子供タチノ、トテモ迷惑ガ、オカケシマシタデス」
 子供たち?
 その時聞き覚えのある声が。
「お父はん、お母はん何してはるんどす?」
「おまえはドスエ!」
 嘘の台風情報を流しておれを出張先の延岡から帰れなくした京風ハロー奇怪人ドスエだ。子供ってのはこいつのことか。とするとやつらも。
「久しぶりだな、クイッカマン。ボー」
「久しぶりだな、クイッカマン。フー」
「久しぶりだな、クイッカマン。ウー」
 ああ、やっぱり。ボーフーウー3兄弟だ。
「3人揃って、ボーフーウー。シャキーン!」
 う〜ん、今回もかっこいい。ところが今回はこれで終りではなかった。すかさずタイ風トーサンが前に飛び出してきた。
「我ラ、台風一家ノ青空家族!」
 青空家族! 総理府提供みたいな名前だな。あれは「ほかほか家族」か。家族全員がタイ風トーサンを中心にポーズを取った。かっこいい。戦隊モノの魅力はここにある。

 青空家族は「また来年」と言い残して、いわし雲の空に消えた。